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2023-02-02

IFTA ドキュメントで設定した波長と、セッションエディターで指定した波長が異なるのはなぜですか?

実際には、DOEの透過関数の設計と最適化のために。波長とそれに続く材質が必要です。しかし、IFTA ドキュメントでは材質の指定は一切ありません。その代わりに、常に真空波長とその後の材質として真空を想定しています。
他の材質で設計を行う必要がある場合には、真空波長 λvac. の代わりに材質波長λmaterial. を入力するだけです。(VirtualLab Fusion の光源などでは、後続の材質が異なる場合でも、常に真空波長が指定されているのとは対照的です。)
セッションエディターを使用してIFTAドキュメントをプリセットした場合、指定されたパラメーターは全てそれに応じて自動的に設定され、その結果、真空波長も材質波長に変換されます。

【例】
真空波長 λvac. = 532nm
後続材質 = “空気”と屈折率 nair (λvac.) = 1.000273
⇒ IFTA ドキュメントで必要とされる唯一のパラメーターは、以下です。
λair = λvac. / nair = 532nm / 1.000273 = 531.855nm

 

同じくセッションエディターで生成される optical setup ドキュメント(OS ファイル)では、VirtualLab Fusion はセッションエディターで入力された仕様に基づき、全てのパラメーターをすでにプリセットしています。しかし、ユーザーが IFTA ドキュメントの Analysis タブにある「Show Optical Setup」ボタンを押すと、生成される optical setup ドキュメントには、 IFTA ドキュメントが知っている情報のみが表示されます。
したがって、上記の例では、光源は真空の想定波長531.855nmで一定となり、後続の材質は真空となります。ユーザーは IFTA ドキュメントを直接使用する場合、手動で何らかの調整を行わなければならないことに留意する必要があります。