TECHNICAL KNOWLEDGEBASE
【Basic Edition】 【Laser Resonator Toolbox】
2023-02-07
リング型レーザー共振器のモード解析
概要
- このシナリオではFox-Liアルゴリズムを使用した、リング型レーザー共振器のモード解析をご紹介します
- 上記に伴いVirtualLab のLight Path Diagram には、共振器の単一往復が組み込まれています
- 次に外部モジュール
Sc508_ModeAnalysis_LaserRingResonator_2_Module_FoxLi.cs
を適用して、主要な共振器の横固有モードを計算します
注意事項
- VirtualLabを管理者モードで実行していることを確認してください。そうでなければ、外部モジュールは動作しません
- 計算に含まれるすべてのファイルが同じフォルダに保存されていることを確認してください
シミュレーション概要
- 次のリング型レーザー共振器の主要な横固有モードの計算
リング型レーザー共振器を上から見た図
- 共振器の単一往復の構築のため、固有モードを計算したい位置でリング型共振器のセットアップを展開する必要があります
共振器の単一往復の構築
共振器の単一往復の構築のため、固有モードを計算したい位置でリング型共振器のセットアップを展開する必要があります
リング型共振器を通る光線追跡の結果を上から見た図
- Light PathDiagram(LPD) 上では、単一の往復は以下のスクリーンショットのように表示されます
- 最初の往復の後、Virtual Screen 上で得られたフィールドは、Fox Li モジュールによってstart field component 内に保存され次の往復が計算されます
このステップは、反復して繰り返されます
開始フィールド
- Light Path Diagram 上で提供される、いずれの単色光源もFox Li アルゴリズムの開始条件として使用できます
- 固有モードの高速収束を確実にするためには、良い初期値の推測が必要です
これにより、例として共振器系の主要な固有モードで期待される内容を得ることができます
アドバンストな開始フィールド
- 多くの共振器に対しては、ランダム位相専用透過関数をかけ合わせた平面波も、良い開始フィールドです
- そのようなフィールドは、SourcesSources>Basic Source Models>Plane Wave から作成できます
- ランダム位相専用透過関数は 赤枠内の Manipulation>Phase modificationmodification>Modify PhasePhase>Random Phase の手順を選択する事でかけ合わせることができます
•ランダム位相フィールドは、保存されたComplete Field Light Sourceを使用することで、Light Path Diagram 上にロードすることができます
平面波の位相は、ランダム位相専用透過関数と掛け合わされます
Round Trip Operator のサンプリング
正確なサンプリングを確実にするために、必ずサンプリング素子をVirtual Screen の正面に置き適切なサンプリング距離と計算領域サイズを手動で選択してください
Fox-Liアルゴリズム
モジュールsc508_ModeAnalysis_LaserRingResonator_2_Module_Fox Li. cs. をロードします
モジュール内では以下のパラメータが選択できます:
パラメータ | 詳細 |
最大反復 | Fox-Liアルゴリズムの最大の反復数を与える |
公差 | Fox-Liアルゴリズムの反復が停止した時の固有値振幅の収束の判断基準を与える |
標準化フィールドパワー | trueの場合:各反復の前に、フィールドの標準化が可能です 増幅媒質がない場合、共振器内のフィールドエネルギーが共振器往復損失により0 に下がる事を避けるために必要です |
往復パワーオン | trueの場合:アウトプットパワーの記録が可能です 増幅媒質がない場合、このパラメータはfalse に切り替える必要があります |
インクレメントストアフィールド | サブ結果の数を表示します たとえば5は5回目の反復後に、中間結果が別のウィンドウに表示されることを意味します。 |
パラメータのシミュレーション、不安定な解析とシミュレーション、不安定な解析のためのL P D の表示については、今後のアプリケーションシナリオでご紹介予定です
デフォルト値は、両方のパラメータでfalse である必要があります
結果
- GO!ボタンを押してFox Li アルゴリズムモジュールを実行した後、Vir t ual L ab は主要な固有モードを計算します
- 開始フィールドとして、基本的なエルミートガウシアンモードを選択していることに注意してください
固有値振幅の発生
リング共振器セットアップの主要な横固有モード
まとめ
- VirtualLabではFox-Liアルゴリズムを使用した、リング型レーザー共振器の波動光学的解析が可能です
- それゆえ、共振器往復オペレータは、Light Path Diagram上で簡単に設定することができます
- フィールドトレーシングのコンセプトでは、Round Trip Operator の計算のため、たくさんの異なる伝播計算手法が使用できます