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2023-03-20

Parameter Run Document の使用法

与えられた光学系に対して、選択したパラメータを制御したり変化させたりすることは、その性能をチェックするためにとても有効です。VirtualLab Fusionでは、十分に柔軟で計算効率の良い並列化により)Parameter Run を利用できます。これによりユーザーは 様々な方法でパラメータの変動を指定することができます。 例えば、 調査中の任意のシステムパラメータに関する公差解析に用いることができます。解析結果は、数値、グラフ、アニメーションなど、さまざまな方法で可視化できます。

Parameter Run Document

  • Parameter Run DocumentではOptical Setupの数値パラメータを変更することができます。
  • 例えば、 以下に使用することができます。
    − パラメータ公差に対する光学系の感度の調査
    − パラメータの最適化
    − 焦点付近のビームプロファイル変化の評価
    − ...
  •  一つまたは複数のパラメータを変化させることができます。
  • Detectorの結果はParameter Run Document内に記録されます。
  • 元の光学系のコピーがParameter Run Document内に保存されます。

New Parameter Run

  • 新しいParameter Runを生成するには、Optical Setupウィンドウを開いてアクティブにする必要があります。
  • 新しいParameter Run Documentは、以下から生成できます。
    − リボンメニュー
    − Optical Setup EditorのTools
    − ショートカットキー Ctrl P

Parameter Specificationページ

  • このページでは変更するパラメータを選択できます。
  • パラメータの範囲、ステップ数を指定できます。
  • 四つの異なるUsage Mode Standard、Programmable、Scanning、Randomについては、後述します。

Parameter Specificationページ

以下が可能です

  • 特定のパラメータのフィルター
  • 変数に設定済みのパラメータのみの表示
  • 最初の三つの列を使用して、より明確な表示のために、パラメータリストを折りたたみ展開します

Usage Modes使用モード

  • Standard Mode選択したすべてのパラメータの最小値と最大値の間の線形変化です。
  • Programmable Mode変化のステップごとにパラメータの 値をカスタマイズします。変化のステップごとの パラメータ表はスニペットで埋められます 。
  • Scanning Modeパラメータ空間のスキャンすべての可能なパラメータの組み合わせがシミュレートされます。
  • Random Mode最小値と最大値の間のパラメータのランダムな変動です。モンテカルロ・シミュレーションと呼ばれることもあります。シードは再現可能な結果を得るために使用できます。

Usage Mode使用モード

  • パラメータランのさまざまな使用モードの図解です。2 つのパラメータ X1とX2で定義される二次元パラメータ空間を示します。
  • 赤Standard Modeのパラメータセット結果です。
  • 緑色Programmable Modeのsnippetでパラメータセットがどのように生成されるかの例です。
  • 青Scanning Modeのパラメータセット結果です。
  • 灰色いくつかのランダムに生成されたパラメータセット結果です。

Detecting Devices Specificationページ

  • このページでは、どのシミュレーションエンジン、ディテクタ、スクリーン、アナライザーで評価するかを選択できます。
  • 「Open」をクリックして編集ダイアログに移動した後、検出デバイスを設定できます。

Resultsページ

Parameter Run内でのOptical Setups

Parameter Runの結果のロギング

  • 特に反復試行の多いParameter Runのような時間に重大な影響のあるシミュレーションでは 、ロギングを非アクティブにすることでシミュレーション時間を短縮できます。
  • 従って、全ての反復計算が完了した後のみ結果が表示されます。
  • これまでに作成された実行中のParameter Runドキュメントの結果を確認するには、リボンメニューの Windows からドキュメントを複製します。すると、VirtualLab ではすでに計算されたすべての結果とともに現在のステータスのParameter Runドキュメントが作成されます。

Parameter Runの結果表示

  1. 結果を削除して、より容量の少ない Parameter Runドキュメントを保存することができます(電子メール送信のためなど)。
    (多くの結果 や 膨大な結果を持つParameter Run ドキュメントの保存または開封には、すべての反復計算 のシミュレーションよりも長い時間がかかる場合があります)。
  2. ユーザーは、結果を表示するために異なる順番を選択することができます。
  3. 複素数の表示には、さまざまなオプションがあります。

Parameter Run終了後の保存(&シャットダウン)方法

結果ページ ― Combined Outputs

各(サブ)検出器の結果は、Data Array、Annimation、Harmonic Fields Set、Ray Distributionに合成することができます。どの出力が利用できるかは、オリジナルのドキュメントの種類と次元数に依存します。

並列化とデータ量

  • Parameter Runシミュレーションのさまざまな反復計算は、非常によく並列化されています。だから、多くの異なる設定を非常に高速にシミュレーションすることができるとても効率的な方法であることを表しています。
  • しかし、すでに一つ のシミュレーションが非常にメモリを消費している場合には、並列計算は不可能です。もしVirtualLabがそのような大きなデータをRAMに保持するのではなく、ハードディスク上にスワップする場合、それらは不可能であったり、処理全体を減速させたりします。
  • その時点で、並列化は、Parameter Run Loopでオフにする必要があります。
  • 並列化はシングルシステムシミュレーション内でも使用されるため、 VirtualLabは依然として並列計算を実行します。

文書情報

タイトル Parameter Run Documentの使用法
文書コード MISC.0071
バージョン 2.0
エディション VirtualLab Fusion Basic
使用したバージョン 7.4.0.49
カテゴリー Feature Use Case
参考資料 Programming a Scanning Parameter Run
Application of the Progammable Mode of a Parameter Run
Tolerance Analysis of a Fiber Coupling Setup