TECHNICAL KNOWLEDGEBASE
【VirtualLab Fusion】
2023-03-02
高NA対物レンズの集光解析
高NA対物レンズは、リソグラフィ、顕微鏡などで幅広く活用されています。集光のシミュレーションにおいて、光のベクトル波としての性質を考慮することが重要となります。VirtualLab Fusionでは、このようなレンズの光線/電磁場追跡の両方を、きわめて容易に行えます。電磁場追跡により非対称なスポット形状を明確に示すことができますが、これはベクトル効果に由来しています。Camera Detector とElectromagnetic Field Detector を使用すると、焦点領域をベクトル効果を考慮して十分柔軟に調査することが可能です。
モデリング概要
- 光学系全体に対して光線追跡を行うにはどのようにすればよいでしょうか?
- ベクトル効果を含めた焦点スポットの強度分布を計算するにはどのようにすればよいでしょうか?
光学系の概要
- サンプルの光学系は、あらかじめ高NA 対物レンズを含んで設定されています。
- 次に、VirtualLabFusionで推奨される手順に従ってサンプルの光学系にシミュレーションを行う方法を示します。
光線追跡シミュレーション
- 最初に、シミュレーションエンジンでRay Tracing System Analyzer を選択します
- 「Go! 」をクリック
- 3D光線追跡結果が得られます
- 次に、 シミュレーションエンジンでRay Tracing を選択します
- 「Go! 」 をクリック
- その結果、ドットダイアグラム(2D 光線追跡結果)が得られます
電磁場追跡シミュレーション
- シミュレーションエンジンをField Tracing に切り替えます
- 「Go! 」をクリック
電磁場追跡結果(Camera Detector)
- 上の図は、電場成分ExとEyのみを積分した強度を示しています。
- 下の図は、電場成分Ex、Ey、Ezを積分した強度を示しています。高NAの状況下では、Ezが比較的大きいことにより、明らかな非対称性が見られます。
電磁場追跡結果(Electromagnetic Field Detector)
- すべての電磁場成分 は、 Electromagnetic Field Detector を使用して得られます。
ドキュメント情報
タイトル | 高NA対物レンズの集光解析 |
文書コード |
MIC.0003 |
バージョン | 1.2 |
Edition / Toolbox | VirtualLab Fusion Basic |
使用した VirtualLab のバージョン | 2020.1 (Build 1.202) |
カテゴリー | Feature Use Case |
参考資料 | Optical System for Inspection of Micro Structured Wafer Imaging of Sub Wavelength Gratings by Using Vector Beam Illumination |