TECHNICAL KNOWLEDGEBASE

2023-03-06

高次回折光を抑制する角度フィルタリング体積型回折格子

一般的に二光束/多光束干渉によって作られる体積型ホログラフィック回折格子は、その波長や角度に感度が高いことが知られています。そのため、角度ストップフィルターとして動作するように設計されています。この事例では、Bang氏らの研究を受けて、体積型回折格子を構築し、角度に対する感度を解析し、それをビーム分岐型DOE光学系の角度フィルターの回折格子の1つとして使用しています。このシミュレーションでは、不要な高次回折光を抑制できることを示します。

モデリングタスク

体積型ホログラフィック回折格子で下記を示します。
  • 角度に対する感度をどのように解析するのか。
  • 例えば、不要な高次回折光を除去するDOEビーム分岐光学系で、角度フィルターとしてどのように使用するのか。

体積型回折格子のパラメータはK. Bang, et al., Opt. 44, 2133 2136 (2019)から引用

回折格子の角度透過率解析(°設計)

 

回折格子の角度透過率解析(10°設計)

 

元のビーム分岐型DOE光学系

体積型回折格子の角度フィルタリング効果

体積型回折格子の角度フィルタリング効果

シミュレーション設定に関する注意事項

FMM/RCWAシミュレーション設定
  • この例の体積型ホログラフィック回折格子の屈折率は、z軸に沿ってのみ変化するし、横方向には変化しません。
  • このような場合には、FMM/RCWA法で電磁場を複数の空間周波数成分に展開する必要はありません。

VirtualLab Fusionのインターフェース

さらなる検証のため、全体の光学系の中に体積回折格子を含めることが便利にできます。

VirtualLab Fusionでのワークフロー


VirtualLab Fusionのテクノロジー

ドキュメント情報

タイトル 高次回折光を抑制するための角度フィルタリング体積型回折格子

文書コード

GRT.0025
バージョン 1.0
エディション VirtualLab Fusion Advanced
使用したバージョン 2020.1(Build3.4)
参考文献 https://www.lighttrans.com/index.php?id=2162