TECHNICAL KNOWLEDGEBASE
【Basic Edition】 【Light Shaping Toolbox】
2023-02-07
LED光でクロスパターンを生成するGCAの設計と解析
このシナリオでは、LED 光をクロスパターンに整形するためのgrating cells array(GCA) という素子の設計と解析をご紹介します
モデリング概要
ファイル:Sc317_LED2Cross_01_DTP.lpd
- 面光源はパーシャルコヒーレントモードを使ってモデリングされます:
– 光はモードの設定によって表現されます–モードは同一のファーフィールド形状を持ちますが、異なる位置、重み、波長を有します
– この事例では、モードは球面波としてモデリングされます - LEDのパラメータ:
– 波長532nm
– LEDチップの発光サイズ = 光源面の直径:0.1mm x 0.1mm
横モードの形状は、光源のファーフィールドを定義します
- Design Target Pattern(DTP)として使用される目標とする光の分布は、インポートしたbitmapファイルを使って指定することができます
- この事例のbitmap ファイルは30 mm×30 mm の領域を表現します
実際のターゲット光パターンの辺の長さ:14. 7×14. 7 mm
この事例では、以下のパラメータが選択されています:
- Grating Cells Array は100 セル×100 セルで構成されています
- セルサイズ:100 x 100µm
- アレイの直径:10 x 10 mm
システム設定
ファイル:Sc317_LED2Cross_02_BaseSystem.lpd
- この照明システムの設計とシミュレーションのため、光学系の描写には特定のLight Path Diagram (LPD) を使用します
- スタートリボンのLighting item から、新しいLight ShapingSystem with Grating Cells を開きます
- このLPD には、GCA システムに必要なすべての基本素子が含まれています
システムパラメータ
光源のパラメータ
光源面の大きさ: | 100μm x 100μm |
波長: | 532nm |
入射面までの距離: | 5,, |
インプットフィールド径: | 10mm x 10mm |
サンプリング点数: | 201 x 201 |
近似された偏光: | 円偏光(右方向) |
GCA素子のパラメータ
GCA素子の厚さ: | 2.5㎜ |
セルの数: | 100 x 100 |
セルのサイズ: | 100μm x 100μm |
一般的なシステムパラメータ
回折型ライトシェイパーからターゲット面までの距離: | 100mm |
デザイン設定
ファイル:Sc317_LED2Cross_03_DesignDoc.lpd
•設計のため、インポートされ、仕様を決定したターゲットパターンを設定します
•等距離に与えられたターゲットピクセルによるパターン効果の可能性を避けるため、Variability of Spot Positions を20%×20%に設定します
•位相値の追加の不規則性の導入のために、Apply Random Lateral Shift at Each Grating Cell オプションをチェックします
•再現可能な結果のため、セルとターゲットポジションのランダムマッピングに固定seed(値0)を使用します
•設計プロセスを開始するため、Go!ボタンをクリックします
設計されたGCAの解析結果
ファイル:Sc317_LED2Cross_04_FinalSystem.lpd
Ray Tracing System Analyzer とClassic Field Tracing エンジンを使用
Ray Tracing System Analyzer
光線追跡では、回折および干渉の影響は考慮されない
Classic Field Tracing (セントラルモード)
- Light Path Diagram でField Tracingを選択することにより、シミュレーション上で回折、干渉、パーシャルコヒーレンスの影響を考慮することができます
- 初期設定では、1 次回折光と光源のセントラルモードのみが考慮されます
- ここでは、Camera Detector でGrating Cells によって生成された全てのスポットのインコヒーレントな重ね合わせを表示しています
Classic Field Tracing (LED 寸法)
- ここでは、LED は実際のサイズによる影響をシミュレートした5×5 横モードで表示されます
Exportオプション
- ASCIIデータとしての全てのセルの解析パラメータ:CSV
- バイナリマスクの製造をする場合:GDSII
まとめ
- VirtualLabは光の偏向のために微細構造Grating Cells Array (GCA) を使った照明システムのための非常に強力な設計アプローチを提供します
- Grating Cells Array の設計と解析は、回折、干渉およびパーシャルコヒーレンスの影響を考慮して行うことが可能です
- GratingCells Array はLED 光の再整形と均一化に使用できます