TECHNICAL KNOWLEDGEBASE

2023-01-30

トップハット生成のための回折型光ディフューザーの設計と最適化

このアプリケーションシナリオでは、矩形トップハットパターンを生成する 光ディフューザーとしての回折光学素子(DOE)の設計と最適化をご紹介します

モデリング概要

照明ビームパラメータ

波長:632.8nm
レーザービーム径  (1/e²):700µm

目標とする出射フィールドのパラメータ

直径:1°
分解能:≤0.03°
効率:>70%
迷光:<20%

設計・最適化アプローチ

  • VirtualLabでは、いくつかの設計および最適化の方法 があります
  • このシナリオでは、所望の回折光学素子(DOE)の設計および 解析のために反復フーリエ変換アルゴリズム(IFTA)が使用さ れます。

構成アプローチ

ユーザーは、

  • 光学システムと、設計および 最適化ドキュメントの構成の セットアップにアシスト "Session Editor"を使用するか、
  • もしくは全てを手動で構成するこ とが出来ます(より高度な方法)

表示されているのは、"Session Editor"のスタートページです。この ダイアログは、スタートリボンの "Diffractive Optics">"Regular Shape Diffuser"からアクセスします 。 

仕様決定時のヒント

  • 目標とする光パターンの所望の 光学分解能を指定します
  • VirtualLabは有益なアドバイスを 提供します
  • コヒーレント照明においては、 スペックルが発生する 光パターンを考慮します
    所望のパターンを明確に分解 するために、スペックルは光パターンの最小の部分より さくなければなりません
  • スペックルサイズは設定し た分解能に影響されるが、 任意に制御することはでき ません

注意点

以下の場合 、赤色の警告 メッセージが表示されます:

  • 指定した光学系では目標とする分解能が得られない場合
  • 光学系がスペッ クルパターンの代わりに、離散したスポットを生成する場合
  • 光学シス テムもしくは指定の分解能によって、目標とする光パターンのあらゆる部分が分解できるわけではない場合

"Optimize Resolution" ボタンは、 システムパラメータの調整に役立ちます

パラメータ変更のヘルプ

  • このダイアログは、分解能が典型的なディフューザー設計に適しているかどうか を示します
  • ここでは全て問題ありません
  • さらに、このVirtualLabというツールを使用することで、レーザービーム径と分解能の最適比を達成するためにパラメータ調整のためのいくつかのオプションが 提供されます

DOEトランスミッションパラメータ

  • ディフューザートランスミッション の画素サイズと周期は自動的に計算されます
  • "Pixel Size Increment"は ステップサイズを示し、 その中でピクセルサイズはディフューザーの製造に使用 される機械と位置決め精度によって各々変更することができます
  • 熟達したユーザーは、ユーザー定義のピクセルサイズを設定するのも 良いでしょう

設計・最適化されたディフューザートランスミッション

  • 最適化されたトランスミッションの典型的な位相分布 (Viewリボンのφボタンをクリック) のデータビュー
  • 回折型ディフューザーの最適化 はランダムな位相から始まるので、最適化の方法により得られるトランスミッション位相は異なります

LPD(Light Path Diagram)によるシステム解析

まとめ

  • VirtualLabは均一で(ライン状に拡散もしくはトップハット) 任意の光パターンを生成する回折型光拡散素子の設計と最適化を容易にするツールです
  • アシストされた設計ステップによって、回折光学素子に精通していない光学エンジニアでも現在の技術発展の恩恵を受けることができます